[ 潤子先生の小説・エッセイ ]
『杏パンの幸せ』
『杏パンの幸せ』
東海ろうきん 第3回「はたらく人にありがとう」メッセージ 一般の部 入賞
初秋にさしかかったある日の正午
両手に大きな紙袋を抱えた青年が現れた。
「これ、先生に。絶対美味しい筈だから─。」
受け取ったその包みの中からプーンとパンのにおい・・・。
「僕、パン工房で働いているんです。美味しいパンが作れるようになったら先生に食べて欲しくて頑張って作って来たんだ。絶対美味しいと思うから・・。」
私は両手で受け取ったまま胸がつまり涙がこぼれそうになった。
思えば彼は軽度の自閉症。どうしても仲間に入れず、塾を経営していた私の所で数年の間おあずかりしていた子である。
それがいつの間にか立派に成人し、パン工房に就職し、きちんと自分の将来を見すえて将来は自分の店を持ちたいと言う。
彼の届けてくれた杏パンが私に奥深い幸せを味えた。
海くん、ごちそう様。そしてアリガトウ!!
初秋にさしかかったある日の正午
両手に大きな紙袋を抱えた青年が現れた。
「これ、先生に。絶対美味しい筈だから─。」
受け取ったその包みの中からプーンとパンのにおい・・・。
「僕、パン工房で働いているんです。美味しいパンが作れるようになったら先生に食べて欲しくて頑張って作って来たんだ。絶対美味しいと思うから・・。」
私は両手で受け取ったまま胸がつまり涙がこぼれそうになった。
思えば彼は軽度の自閉症。どうしても仲間に入れず、塾を経営していた私の所で数年の間おあずかりしていた子である。
それがいつの間にか立派に成人し、パン工房に就職し、きちんと自分の将来を見すえて将来は自分の店を持ちたいと言う。
彼の届けてくれた杏パンが私に奥深い幸せを味えた。
海くん、ごちそう様。そしてアリガトウ!!
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