お店に入る前から焼き立てパンの香ばしい香りに包まれます。店内は大きな窓から自然光が差し込み、明るく優しい雰囲気。窓際のテーブルは購入したパンが食べられるイートインスペースです。

ショーケースの中にはクロワッサンや惣菜パン、菓子パンなどおいしそうなパンが並びます。その奥には厨房があり、一つひとつていねいに作られている様子もわかります。

Risoのオーナー　水谷緑さん

もともとは長久手市にパン工房を構え、スーパーマーケットでの店頭販売やマルシェに出店をしていたオーナーの水谷さん。

お客さんからの要望があったりマルシェ仲間から物件を紹介してもらったりと、いろいろなタイミングが重なったことから、豊田にお店を構えたそうです。身体に良いものを使い、一つひとつ手作業で作られる水谷さんのパンを目当てに、多くの方が足を運びます。

今回は、パン作りへのこだわりやおすすめの商品について、水谷さんにお話を伺いました。

手作りに勝るものなし！
素材を厳選し安心・安全なパンを

お店を開く前に店頭販売をしていたスーパーが、オーガニックとナチュラルフードの商品をそろえているお店だったため、販売するパンにも安心・安全なものを使っていたと言います。

素材へのこだわりは、無農薬の野菜やフルーツ、国産小麦、てんさい糖など体に良いものを使うこと。小さな子どもからお年寄りまで幅広い人が食べられるパンを作ることを意識しています。

また、「手作りに勝るものはない」という考えから、フィリング（パンの具材）もなるべく手作りするそうです。

例えば4月のマンスリー食パン「シトラスフロマージュ」は、ブラッドオレンジをジャムにし、無農薬レモンで作ったレモンカード（クリームのようなデザート）と合わせ、生地にはマスカルポーネチーズを練り込んでいます。しかも、ブラッドオレンジは自分たちで収穫したものだとか！「ちたフルーツビレッジ」では自分たちで樹を選び、収穫を行う「オーナー制度」があり、水谷さんとスタッフ・スタッフの子どもと一緒に収穫をしたそうです。

ほかにも、北海道産のあんこと低糖あんこをブレンドしたり、カボチャやサツマイモのフィリングはオーブンで焼いててんさい糖であえたりと、ひと手間加えることで納得のいく味に仕上げています。

飽きずに食べてもらえるためにさまざまな工夫を重ねる

Risoで作られるパンは30〜40種類ほど。旬の野菜やフルーツを使った季節のパンが人気です。その時期にしか食べられないため、なかには一年間心待ちにしているお客さんも。去年と同じパンでも味を改良したり、同じ食材でもアレンジを加えて違うパンにしたりと、お客さんを飽きさせない工夫も水谷さんのこだわりです。

かわいらしいベーグルのミニチュア

ベーグルも同様に、当初は5種類くらいだったものが今では30種類以上に。すべてのレシピを合わせると200種類を超えるそうです。ベーグルはRisoの人気メニューの一つで、毎週水曜日の「ベーグルデー」にはたくさんのベーグルが店頭に並びます。

お客さんの要望から、オンラインショップでもベーグルの販売を開始。北海道から沖縄まで、全国から注文が入るおいしさです。

一度は食べて欲しい！Risoの人気パン7選

Risoには子どもから大人まで安心して食べられるパンがたくさん並びますが、なかでも人気のあるもの、おすすめのものを水谷さんに選んでいただきました。

パン・ダ

（左）抹茶みるくパン・ダ　324円、（右）黒ごまあん入りパン・ダ　291円

パンダの顔が練り込まれたかわいらしいキューブ型パン。中には風味豊かで優しい甘さのあんがたっぷり入っています。幅広い世代に人気のあるパン・ダは、定番の黒ごまあんと季節のあんが入った2種類。4月は新緑の季節ということもあり、抹茶あん・みるくあんが入っています。

ギフトとして購入する人も多いそうです。表情が違うパンダがいるのもユニークですね。

クロワッサン

クロワッサン　248円

一度に何個も購入する人が多く、人気の高いパンです。上質なバターの風味が感じられ、毎日食べても飽きのこないおいしさ。そのまま食べてもよいですが、温め直すと風味とコクが一層広がります。

クラフィン

クラフィン　302円

「これから流行ると思う」と水谷さんがイチオシする注目のパン。クロワッサンの生地をマフィン型で焼いていることから「クラフィン」（クロワッサン×マフィン）と名付けられ、ハイブリッドスイーツとも呼ばれます。

中にクリームを入れるお店が多いですが、Risoは上に砂糖をまぶしたシンプルなスタイル。クリームが食べたい人は、同じくクロワッサン生地で作られた「ニューヨークロール」がおすすめです。

あんバターサンド

あんバターサンド　432円

食パンの生地にあんことバターをサンドしました。口溶けの良いバターはくどくなく、ほのかな塩気があんこの甘さを引き立てます。しっとりした生地で食べやすく、コーヒーやミルクに良く合います。

マンスリー食パン（シトラスフロマージュ）

マンスリー食パン（シトラスフロマージュ）　388円

マスカルポーネチーズとブラッドオレンジのジャム、レモンカードが練り込まれた季節限定のパン。手で持つとしなるほど生地がしっとりしていて、クリーミーな味わい。柑橘の爽やかな香りと味がよく合い、ブラッドオレンジのピールのほろ苦さが良いアクセントです。

マンスリー食パンは、月替わりでさまざまな味が楽しめます。情報はInstagramで発信されています。

ベーグル

ベーグル各種（金額は種類によって異なる）

硬すぎず柔らかすぎない食感にこだわったベーグル。「ベーグルが苦手だったけどRisoのベーグルを食べたらおいしくて好きになった」という人も多いそう。食事系からスイーツ系までさまざまな種類から選べるのも嬉しいですね。毎週水曜日の「ベーグルデー」やオンラインショップで購入できます。

ナッツキャラメルクリームチーズ　345円

また、冷蔵ケースにはハーフサイズのベーグルで作ったサンドも。ショコラクリームや抹茶テリーヌ、みるくラムレーズンなど、どれも惹かれるラインナップです。

写真のナッツキャラメルクリームチーズは、ほろ苦いキャラメルにクリームチーズの爽やかさとまろやかさがピッタリ。ザクザクのナッツともっちりしたベーグルは食感のコントラストも楽しめます。

カフェやホットドッグ・ドーナツショップも展開

Risoは、パン工房だけでなくカフェ「think」とホットドッグ・ドーナツのお店「knot」も展開しています。場所はどちらもRisoのすぐ近くなので立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

thinkはケーキやタルト、バターサンド、プレードメニューなどが人気です。knotは沖縄のソーセージ専門店とRisoがコラボしたホットドッグ、季節限定のこだわりドーナツなどがテイクアウトできますよ。

それぞれ特色のことなるお店ですが、ゆくゆくは一つのお店にまとめられたら、と水谷さんは話します。

水谷さん：「私は、趣味でパン教室に通いはじめたことがきっかけでパンの世界に入り、お店を開くかどうかで悩んでいました。結果的にお客さんやスタッフに支えられてここまでこれたので、今後はスタッフの夢を実現する環境づくりをしたいと思います。

現在、パティシエを目指す人、犬のグッズ作成（knotのキャラクターがダックスフント）や店舗運営に興味がある人、定食屋さんをやりたい人など、みんな夢を持っています。例えば犬OKのベーカリーカフェのようなお店にして、それぞれがやりたい分野で力を伸ばせるような、夢が実現できる場所を作りたいです！」

終始笑顔で気さくにお話してくれた水谷さん。とても素敵な人柄とパン作りへの強いこだわりに、長年のファンが多い理由がわかりました。貴重なお話をありがとうございました！

Risoは身体に良い素材にこだわる手作りパン工房

Risoは豊田市駅から近く、立ち寄りやすいのも魅力です。マルシェやイベントにも出店することがあるため、見かけたらぜひRisoのこだわりが詰まったパンを味わってみてくださいね。

ベーグルや新しいパン、イベント情報はInstagramで随時配信中。気になる方は要チェックです！

※掲載情報は取材時のものになります。
最新情報は、対象施設・店舗の公式ホームぺージ等でご確認ください。